ごあいさつ
いつも弊社のお弁当とお料理をご用命下さいまして、誠にありがとうございます。 従業員一同を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。
東日本大震災を境に私たちを取り巻く環境は一変いたしました。昨日まで当たり前とされていた安心と安全は、自然の力の前にはあまりに無力であることに、ただ茫然とするばかりでした。さらに追い打ちをかけるかのように震災後の日本では、政治経済あらゆる面で失速を感じる出来事が増えてきていることも事実です。日本はこのまま長く停滞し、歴史の一頁に時代のあだ花として残るだけなのでしょうか?
私はそうは思いません。なぜなら私たち日本人には先人から受け継いできたすばらしい伝統文化という目に見えない財産があるのです。
たとえば一年を二十四もの節気に分け、ちょっとした季節の変化にも趣を 感じる繊細な心。「もののあわれ」や「わび」「さび」といった日本文化の根底を流れる美しい情緒。相手のことを自分と同じように大切にできるおもてなしの心。これら日本の伝統に立ち返り、さらにそこから発展させていくことがこれからの私たちに与えられた使命ではないでしょうか。
「温故知新」
―古きをたずねて、新しきを知れば、以て師と為すべし(論語為政)――
私ども竹酔は日本料理仕出し料理専門店として、和食の伝統を守り、そのうえで常に改善し進化することで、まごころのこもったお弁当とお料理を、お届けできるよう日々精進致しております。お客様がお召し上がりになるお顔を直接拝見することのできない「仕出し」という形態だからこそ繊細な気遣い、おもてなしの心、一期一会の気持ちをこれからも大切にして参ります。
三十余年前に小料理屋として始めさせて頂いた私ども竹酔。多くのお客様のご支援を頂戴し、地元静岡にしっかりと根をはり、情熱ある青竹へと成長させて頂きました。二代目として私に課せられた使命は、日本料理の伝統を守り、志高く大空へ向けてまっすぐに成長させていくこと、そしてすべてのお客様、および関係各位に少しでも御恩返しをさせて頂くことであると肝に命じております。今後ともご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。